「財務」うちの会社、いくらまで借りられる?

「うちの会社、いくらまで借りられるのか?」

経営者の方からよくいただく質問のひとつです。
ですが、これに明確に即答できる方は、意外と少ないのではないでしょうか?

実は、借入可能な金額には一つの“目安”があります。


借入可能額の2つの指標

  1. 売上の50%まで
     これは、会社の規模(売上)に見合った借入額の限界を表します。
  2. 当期純利益の10〜20倍
     金融機関が重視するのは「返せるかどうか」です。
     当期純利益が黒字であれば、その利益水準から返済余力を計算されます。

でも、誰でも借りられるわけではありません。

借入が可能な“状態”というのがあります。以下の3つが基本条件です。

✅ ① 2期連続の赤字でないこと

 1期だけでも赤字があると、金融機関は慎重になります。

✅ ② 債務超過でないこと

 自己資本がマイナスだと、事業継続性に疑問符がつきます。

✅ ③ 税金の未納がないこと(ここが非常に重要)

 税の未納があると、それだけで借入審査は“即アウト”になります。
 どれだけ売上があっても、どれだけ利益が出ていても、「税金を払っていない会社には、お金を貸せない」のが金融の常識です。
 納税は経営の信頼度を測る“最低限のライン”です。
 資金繰りが厳しいときでも、税金だけは最優先で納めてください。


財務の整理は「資金調達力」を高める第一歩

「借りる」ことは悪いことではありません。
しかし、「借りられる状態を作る」ことは、日々の経営管理の積み重ねが必要です。

借りられる体力=信用力。

そして、信用力は決算書に表れます。


最後に

もし今、「お金を借りたいけど不安だ」という方がいれば、まずはご自身の会社の決算書を確認してみてください。

・最近2期の利益はどうか?
・資産より負債が多くないか?
税金の滞納はないか?(ここが最優先!)

これらがクリアできていれば、資金調達の道は開けます。

関連記事

  1. 印紙税について最低限知っておきたい事項とは?
  2. 役員借入金のリスク
  3. 文書回答手続きについて
  4. 法定調書の手引き
  5. 専門家への相談のススメ
  6. 5月の税務関係の手続き
  7. クラウド会計を導入するなら?
  8. 振替納税のご案内

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP