スター・ウォーズと東洋思想 〜プロフェッショナルへの道を考える〜

皆さんの「好きな映画」は何ですか?

私にとってそれは、間違いなく『スター・ウォーズ』です。
小さい頃から憧れ続け、大人になった今でも「ジェダイになりたい」と本気で思っているほど、人生に大きな影響を与えてくれた作品です。

さて、そんなスター・ウォーズの冒頭をご存知ですか?
誰もが一度は目にしたことがある、あの金色の文字が宇宙空間に流れていくシーン。

「遠い昔、はるか彼方の銀河系で…」

これはとても象徴的なフレーズです。「未来の物語」だと思われがちなSF映画であるにもかかわらず、「遠い昔」という言葉から始まるのです。

この一文を見たとき、私はふと東洋思想――特に中国古典の世界を思い出しました。

東洋思想の世界には、「古(いにしえ)」という言葉が頻繁に登場します。
古の人、古の聖人、古の賢人……。過去の知恵に学び、そこに理想の姿を求めようとする姿勢です。

このような「尚古主義(しょうこしゅぎ)」――つまり、過去を尊ぶ価値観は、しばしば「進歩がない」と誤解されがちです。しかし、私はそうは思いません。

むしろ東洋思想は、理想を追い求めるあまり、結果的に古に向かったのだと思います。

かつて理想の社会を築いたとされる時代に学び、現代に活かそうとする。その姿勢は決して後ろ向きではなく、極めて前向きな「進化の一形態」だと感じます。中国の漢文化が育んだその精神は、日本にも深く根付いています。


プロフェッショナルになるために必要な3つの要素

実は今度、専門学校の学生を前に講義をする機会があります。
その中で伝えたいことの一つが、プロフェッショナルになるために必要な3つの要素です。

  1. 核となる知識
  2. 周辺分野の知識
  3. 個人的な興味や情熱

この③の「個人的な興味」が、私にとっては歴史であり、スター・ウォーズであり、東洋思想です。

何かに夢中になった経験、世界観に感動した記憶、それらがやがて仕事にも影響を与える「燃料」になる。私はそう信じています。


最後に

スター・ウォーズの物語も、東洋思想の世界も、結局は「理想を追い求める旅」なのかもしれません。
私たちがプロとして何かを極めていく過程も、同じように終わりなき探求の旅なのです。

皆さんにとっての“ジェダイ”は、何ですか?

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