【創業計画書】「経営者の略歴等」欄――資質と信頼を伝えるチャンス

創業計画書の中で、融資担当者が特に注目する項目の一つが「経営者の略歴等」の欄です。
この欄は、単なる履歴の羅列ではありません。「この人になら融資しても大丈夫だ」と、創業者としての信頼性と事業遂行能力をアピールする、いわば“自己紹介”の要です。
■ ポイントは「経営者としての資質」のアピール
この欄で伝えるべきは、次の3点です:
- 事業との関連性がある学歴や資格
- 修行先(前職)で培った経験や実績
① 学歴:知識の裏付けとして有効
「経営者としての資質」と聞くと、「起業家精神」や「ビジョン」といった抽象的な内容を想像しがちですが、実は学歴も立派な“資質”の一部です。
特に、事業に関連する専門的な知識を修得した学校や学部があれば、それを明記することで、説得力が増します。
例:「○○大学経済学部卒業。経営戦略・会計を学び、事業計画策定に強み。」
② 実務経験:修行先での実績は最大の武器
前職や修行先でどのような業務に携わっていたのか、その中でどんなスキル・知見を身につけたのかを、具体的に書くと良いです。
「どの業界で、どのポジションで、何年経験があるか」という点は、金融機関にとって重要な評価材料となります。
例:「○○工務店にて7年間、住宅施工管理に従事。年間30棟の現場を担当し、協力業者との関係構築・工程管理を習得。」
■ 最後に:略歴欄は「肩書き」ではなく「物語」
創業計画書は、いわば“事業の設計図”です。その中で略歴欄は、人となりと事業のつながりを伝える「物語の要」。
これまでのキャリアをただ時系列に並べるのではなく、「この経験が今の事業につながっている」という“線”を見せるように書くことが重要です。
ぜひ、自分の強みを再発見するつもりで、この欄を丁寧に仕上げてみてください。金融機関の心に届く、あなただけの履歴がきっとできるはずです。
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