改善の目的は「人を育てること」──非凡な現場のつくり方

今日は「現場の改善」について、少し視点を変えて考えてみたいと思います。

現場には大きく分けて2つのタイプがあります。
平凡な現場と、非凡な現場です。
この違いは、一体どこにあるのでしょうか?

弊所では、「改善の目的をどこに置いているか」が、その分かれ道になると考えています。


目先の効果を追う現場は、平凡にとどまる

例えば、目先のムダ取りやコスト削減、納期短縮といった「効果」を目的とした改善。
もちろんこれらは非常に大切です。現場が直面する課題に対して即効性があり、成果も見えやすい。

しかし、これだけでは平凡な現場で終わってしまいます。
なぜなら、改善が「手段」ではなく「目的」になってしまうからです。


「人を育てる」ことを目的にした現場は、非凡になる

一方で、改善の目的を「人を育てる」ことに置いている現場は違います。

目の前の業務にただ追われるのではなく、
どうすればもっと良くなるか?
なぜそうなっているのか?
新しいやり方はないか?

と、自ら問いを立て、知恵を出し、行動する。
そうした人材が、現場の中から育っていきます。
そのプロセスこそが、非凡な現場の原動力です。


平凡な人を、非凡な人に変える力

現場力を高めるとは、平凡な人間を、非凡な人間に変身させることに他なりません。

ドラッカーはこう言っています。

「マネジメントのほとんどが、あらゆる資源のうち人がもっとも活用されず、その潜在能力も開発されていないことを知っている。だが現実には、人のマネジメントに関する従来のアプローチのほとんどが、人を資源としてではなく、問題、雑事、費用として扱っている」

また、ある「改善の神様」はこう語ったそうです。

「何のために改善するのかが大切だ。コストダウンや品質改良など改善による目先の効果も大事だが、もっと大事なのは、改善をやろうとする人間、改善ができる人間を育てることだ」


あらためて、改善の「本当の目的」を見直そう

業務改善、現場改善、業務効率化……これらの言葉が日常的に使われる時代だからこそ、「何のために改善をするのか?」という原点に立ち返ることが大切です。

改善とは、仕組みを良くすることであり、
そして何よりも人を育てることです。

平凡な現場を、非凡な現場へ。
その鍵は、「改善の目的」にあります。

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