故郷・忍野村への想い 〜世界を旅して気づいた「根っこ」の大切さ〜

2023年4月、私は高校を卒業して以来20年ぶりに、本拠地を山梨・忍野村に戻しました。
その中で改めて感じたのは、「故郷を持つことの意味」でした。
日々、様々な方とお会いする中でよく聞かれます。
「どうしてそんなに故郷への思いが強いんですか?」と。
もちろん、単なる郷愁ではありません。私は、故郷とは自分の“根っこ”だと考えています。
グローバル時代にこそ、ルーツが問われる
21世紀に入り、ボーダレス化が進みました。
国境は形式的なものになり、SNSでは地球の裏側とも繋がれる時代。
「国籍なんて関係ない」「もっと世界を見よう」――そんな風潮も強くなっています。
確かに、視野を広げることは大切です。
私自身、2011年から2012年にかけてバックパッカーとして世界を旅しました。
インド、ネパール、東南アジア……。その土地の空気を肌で感じ、価値観を揺さぶられる体験も多々ありました。
けれども、旅を重ねるほどに痛感したのです。
「あなたはどこの人?」と問われた時、語るべき“根”がなければ、何も始まらないのだと。
世界で尊敬される人には「根」がある
世界を見渡してみると、本当に尊敬できる人は、みな自分のルーツに誇りを持っています。
立派なアメリカ人は、アメリカ人としての精神性を持っている。
誇り高きインド人は、インド人としての文化を体現している。
つまり「立派な人物」は、「立派な●●人」であるのです。
私たち日本人もまた、世界に通用するためには、「立派な日本人」でなければならない。
曖昧なグローバル市民としてではなく、「日本という文化圏で育ち、何を感じ、何を守りたいか」を明確に語れる人間でありたいと思います。
忍野人として生きる
そして私にとっての“日本”の原点が、忍野村です。
富士山の麓に広がる自然と、そこに根付く暮らし。
神社の祭り、澄んだ湧水、小学校の通学路、近所のおじちゃんおばちゃんの笑顔。
それが私のアイデンティティの基盤です。
どこに行っても、私は「忍野人」です。
都会でのキャリアを経て、改めてこの地に戻った今、
この「忍野人」としての視点で、地域を良くし、日本を良くし、世界とつながる力を持ちたい。
忍野村は小さな村です。けれど、小さな村からこそ、世界へ語れることがあるはず。
この土地の魅力と誇りを、これからも多くの人に伝えていきたいと思っています。
最後に
「ルーツを持つこと」は、世界とつながるための第一歩です。
世界を知るほど、故郷の意味が深まる。
そして、故郷に誇りを持てる人が、本当の意味で“世界市民”になれるのではないでしょうか。
これからも、私は忍野人として、自分の足元をしっかりと見つめながら、次の一歩を踏み出していきます。
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