人時生産性の専門家の話を聞いて

先日、人時生産性を専門とするコンサルタントの方と意見交換する機会がありました。
その中で、印象的だった言葉があります。

「人に仕事を付けるのではなく、仕事に人を付ける」

これは、属人的な割り当てを避け、仕事(工程)を主軸にした人員配置を行うことで、全体最適を実現し、生産性を向上させるという考え方です。

この考えに触れたとき、私は「作業」と「工程」という言葉がふと頭に浮かびました。


納品スピードと業績改善のカギ:「作業」と「工程」の見直し

弊所では、納品スピードを高めることで業績を改善させるという視点を重視しています。その中でも、特に重要視しているのが「作業」と「工程」の整理・整頓です。

ここで改めて、この2つの言葉の違いを明確にしておきましょう。


「工程」とは何か?

「工程」とは、原材料が最終製品に至るまでの変化の流れのことを指します。
例えるなら、「工程」は縦糸。時間の流れに沿って、材料が加工・変化していく一連のステップです。


「作業」とは何か?

「作業」とは、人や機械が品物に直接働きかける行為のこと。
こちらは横糸として考えると分かりやすいでしょう。複数の作業が各工程に絡み合い、製品づくりを支えています。


「作業 × 工程」の最適化が生産性を決める

つまり、あらゆる生産活動は、「工程」という縦糸と、「作業」という横糸の網目構造でできているのです。

この網目が整理されておらず、無駄や重複があれば、当然納品スピードは低下します。逆に、この構造を見直し、不要な作業を削減し、工程をスムーズに流すことができれば、自然と業績も改善されていきます。


まとめ:まず「工程」を見てから「人」を動かす

「この人に何をやらせようか」ではなく、「この工程にどんな作業が必要で、どの人を当てるべきか?」という視点。
それこそが、人時生産性を上げるための第一歩です。

整理・整頓の本質は、モノや情報だけでなく、工程と作業の関係性にも及ぶべきだと改めて実感しました。
中小企業にこそ取り入れてほしい視点です。

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