事業再生の第一歩は「キャッシュフローの見える化」から

~モニタリング力で再生を支援する税理士事務所の現場より~

事業再生の現場では、資金繰りに苦しむ経営者の方と日々向き合っています。
その多くに共通するのは、「とにかくキャッシュが足りない」という状況です。

例えば、取引先への支払いや借入返済が目前に迫る中、手元資金が底をつきかけている…そんな切羽詰まったケースも少なくありません。

こうした中、私たちがまず取り組むのは、キャッシュフローの見える化です。


財務分析から始まる再生支援

弊所では、政府系投資ファンドに在籍していた経験を活かし、決算書や月次試算表から財務構造を素早く分析する力に自信があります。

特に重視しているのが、「モニタリング」です。
弊所オリジナルのモニタリングシートを作成し、以下のような構成で毎月状況を追います。

  • 月次の簡易PL(損益)
  • 営業外収支・借入返済等を反映したキャッシュフロー残
  • 支払予定の可視化(資金繰り予定表)

このように、「今月いくら残るのか」を常に追いながら、経営判断を支援します。


キャッシュフローをひねり出す8つの視点

では、キャッシュを生み出すにはどうすればよいのでしょうか?
弊所では、次のような「増やす3項目」「減らす6項目」の視点で支援を行っています。

【増やす項目】

  1. 現金取引(売掛を減らし、現金決済を促進)
  2. 利益(赤字体質の是正・採算性の見直し)
  3. 資本金(出資・資本増強など外部支援の活用)

【減らす項目】

  1. 売掛金(回収サイクルの短縮・与信管理)
  2. 在庫(回転率の向上・デッドストックの処理)
  3. 建物・機械・設備(遊休資産の売却・リースへの転換)
  4. 土地(含み資産の売却による流動化)
  5. 生命保険(貯蓄型保険の見直し・解約返戻金の活用)
  6. 納税額(分納・猶予制度等の活用でキャッシュ温存)

これらの対策を単発で終わらせるのではなく、毎月継続的にモニタリングすることで、「キャッシュを残す力」がついていきます。


経営者の「安心感」をつくる支援を

キャッシュが回り始めると、経営者の表情も変わります。
目の前の支払いを気にせず、将来の構想に目を向けられるようになるからです。

事業再生は、「倒産させないこと」だけが目的ではありません。
再び成長軌道に乗せ、経営者自身が自信を取り戻すこと。
それこそが、私たちのゴールです。


まとめ:再生の鍵は「数字」と「行動」

「今月いくら残るのか?」
「次の返済に耐えられるのか?」

これらを“なんとなく”ではなく、“数字で”把握する力が、事業再生の第一歩となります。

弊所では、事業再生支援に特化したモニタリング体制と、キャッシュ改善の具体的なアクションプランを武器に、経営者の再起を全力でサポートしています。


▶ ご相談はこちらから

資金繰りやキャッシュフローに課題を感じている方は、ぜひ一度お問い合わせください。
お問合せフォーム
https://management-office-goto.com/inquiry/


ご希望があれば、以下の対応も可能です:

関連記事

  1. 自社の決算書の数値は良いのか悪いのか?
  2. 企業価値評価の基本②
  3. 銀行が貸したくなる決算書の2つのポイントとは?
  4. 中小企業の事業再生に向けて:活用すべき「中小企業活性化協議会」の…
  5. 企業価値評価の基本③
  6. 機械や備品を保有することで税金は生じるのか?
  7. 経営者のミッションとその対策とは?
  8. 参議院選挙を前に考える「思いやり」と「整理整頓」の力

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP