法人を設立するにあたって「株式会社」と「合同会社」どちらが良いのか?

株式会社と合同会社の違いを整理してみましょう
これから法人設立を検討している方からよくいただく質問のひとつに、
「株式会社と合同会社って、どう違うんですか?」
というものがあります。
結論から言えば、課税上(法人税法上)の扱いは同じです。つまり、法人税や消費税の面ではどちらを選んでも基本的には違いはありません。
しかし、次の 4つの視点 において、大きな違いが存在します。
① 定款認証の有無
- 株式会社:公証役場での「定款認証」が必要です。費用は約5万円(認証手数料+印紙代)かかります。
- 合同会社:定款認証は不要。したがって、この分の費用も不要です。
※この違いだけでも合同会社の方が設立コストを抑えられます。
② 登録免許税の違い
- 株式会社:登録免許税は「資本金の7/1000」、ただし最低額は15万円
- 合同会社:登録免許税は同じく「資本金の7/1000」ですが、最低額は6万円
つまり、少額で会社を設立する場合、合同会社の方が圧倒的に安く設立可能です。
③ 役員の任期
- 株式会社:取締役の任期は原則2年、最長でも10年まで。
- 合同会社:役員(業務執行社員)に任期はありません。変更登記の手間もコストもかかりません。
長期的に安定した経営体制を望む場合は、合同会社のほうが柔軟です。
④ 知名度・対外的な信用
- 株式会社:一般的に知名度・信用度が高く、大企業との取引もスムーズ。
- 合同会社:比較的新しい法人形態であり、知名度はまだ低め。取引先によっては不安視されることも。
対外的なイメージや信頼性を重視する業種では、株式会社のほうが適している場合があります。
まとめ
比較項目 | 株式会社 | 合同会社 |
---|---|---|
定款認証 | 必要(約5万円) | 不要 |
登録免許税 | 最低15万円 | 最低6万円 |
役員任期 | 原則2年(最長10年) | なし |
知名度 | 高い | やや低い |
会社設立は、「とにかく安く始めたい」のか、「対外的信用を重視するのか」など、目的や今後の展望によって最適な選択肢が変わります。
当事務所では、設立前のご相談から設立手続き後の会計・税務の支援まで、一貫してサポートしています。
会社設立でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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