社員の意識を「他人事」から「自分事」に変える、一つの方法

先日、ある経営者の方からこんな相談を受けました。
「うちの社員、特に幹部社員の意識が低く、なかなか育たない。どうすれば意識を変えられるのか?」
社員の意識改革は、どの経営者にとっても大きなテーマです。
しかし実は、“仕組み”を少し変えるだけで、社員の意識はガラリと変わることがあります。
そのカギとなるのが――「ボーナスの決定方法」です。
■ 意識が変わるボーナス制度のつくり方
社員の多くは、「お給料は何もしなくてももらえるもの」という受け身の意識になりがちです。
この意識を、「自分の努力で会社の業績を良くする」という主体的な姿勢に変えるためには、
成果と報酬を連動させる仕組みが必要です。
たとえば、次のような方法があります。
営業利益の達成度に応じてボーナスを支給する
この仕組みを導入するポイントは、「透明性」と「一貫性」です。
会社のルールとして明確にし、全社員に説明した上で、達成したときは必ず約束を守る。
一度決めたルールを簡単に変えない。
――この社長の姿勢こそが、社員に信頼とやる気を生み出します。
■ お金をかけずに意識を変える「表彰制度」
もうひとつ効果的なのが、「〇〇賞」制度です。
たとえば「社長賞」「MVP賞」「チーム貢献賞」など。
支給額はそれほど大きくなくても構いません。
重要なのは、「会社が自分の努力を見てくれている」と感じてもらうこと。
また、旅行券など家族も喜ぶ形にすれば、家庭の理解や応援にもつながります。
結果として、社員がより仕事に集中できる環境が生まれるのです。
■ 中小企業は「少数精鋭」で戦う
中小企業には人も時間も限りがあります。
だからこそ、全員が「自分が会社を良くする一員だ」という意識を持つことが何より重要です。
その一つの方法が、ボーナス制度の見直しです。
少しの工夫で、組織の空気が変わり、成果を出すチームに変わります。
■ まとめ
社員の意識を変えるには、説得や精神論よりも「仕組み」を変えること。
「ボーナスの決め方を変える」――それがシンプルで、効果的な方法です。
社員が自ら考え、動く「自分事の組織」へ。
経営者が最初に手をつけるべきは、“お金のルール”なのかもしれません。
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